a short essay for 7 Dec. 2023
公開 2023/12/07 08:18
最終更新 -
鍋が美味しい季節ですが、味の濃いだしに浸かっているものよりも、単に水炊が私は一番好きです。くたくたの白菜と椎茸に、おとうふ。それをゆずの効いたポン酢で食べる。ああ、恋しい日本の味。この時期になると、母が大量のゆず(田舎で育てているもの)を絞ってポン酢を作っていたのですが、今もしているのかどうか。

というわけで、おとうふの話。二十代の若者は湯どうふでは満足しない云々と鏡花先生は書いてありますが、十代の頃から大好きな私、現在二十五でございます。

ここでは紅葉先生に言及している部分の引用を。

「湯どうふ」泉鏡太郎
紅葉先生も、はじめは「豆府と言文一致は大嫌ひだ。」と揚言なすつたものである。まだ我樂多文庫の發刊に成らない以前と思ふ……大學へ通はるゝのに、飯田町の下宿においでの頃、下宿の女房さんが豆府屋を、とうふ屋やさんと呼よび込こむ――小さな下宿でよく聞こえる――聲がすると、「媼さん、又豆府か。そいつを食はせると斬つ了ふぞ。」で、豫てこのみの長船の鞘を拂つて、階子段の上を踏鳴らしたと……御自分ではなさらなかつたが、當時のお友だちもよく話すし、おとしよりたちも然う言つて苦笑をされたものである。身體が弱くおなりに成つてからは、「湯豆府の事だ。……古人は偉い。いゝものを拵へて置いてくれたよ。」と、然うであつた。

「豆腐」ではなくて「豆府」表記なのは、腐っていると書きたくないからだそうです。そういう潔癖滲み出る後半は、わりと共感できてしまいます。
大雪の金沢、泉鏡花記念館に行ったのが懐かしい。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000050/files/50786_44690.html
絡まったり解けたり、上下しながら漂っているので、おおよそ海月です。
最近の記事
きたむら先生の講義、受講メモ
デジタルメモを整理しているところで、良いノートを見つけたのでこちらに記しておこうと思います。 母校、神戸市外大の客員…
2024/01/27 20:05
手帳に書くことなど
2018年からバレットジャーナル(Bullet Journal / Bujo)をしています。 今年で6冊目になるのですがようやく使い方が定まっ…
2024/01/27 09:16
写経
ご無沙汰ですね。寒くなってきて、風邪を召されていませんか。 気持ちとしては、柔軟な「くらげ」でありますけれど、私は腰…
2024/01/14 16:56
a poem and music for 11, 12 Dec. 2023
あまりに眠くて昨日は記事を書く前にすやすやでした。なので、代わりに今回2つ挙げますね。 ところで、いまさっき気づいた…
2023/12/12 02:01
a haiku for 10 Dec. 2023
やれやれ、ヒーターを入れているのに寒い。こう寒いと、まだデスクでやることがあるけれど、布団から動きたくなる。という冬の…
2023/12/10 03:02
a short story for 9 Dec. 2023
While thinking about how I describe a thing, the words are not in their concrete shape but opaque unsteady images and c…
2023/12/09 08:51
a poem for 8 Dec. 2023
今日は好きな詩人が書いたうち、目についた作品の冒頭部分を。冬のものさみしい空気感が漂う詩で好きです。 “Preludes” T. S…
2023/12/08 05:11
a short essay for 7 Dec. 2023
鍋が美味しい季節ですが、味の濃いだしに浸かっているものよりも、単に水炊が私は一番好きです。くたくたの白菜と椎茸に、おと…
2023/12/07 08:18
a song for 6 Dec. 2023
MEOW 🐈 街のクリスマス・マーケットに、ぬいぐるみを置いている屋台があるのだけど、その中に猫はいないのだろうかと期待して…
2023/12/06 08:29
a poem and music for 5 Dec. 2023
「狂奔する牛」高村光太郎 ああ、あなたがそんなにおびえるのは 今のあれを見たのですね。 まるで通り魔のやうに、 この…
2023/12/05 03:31
a poem for 4 Dec. 2023
ほんの数週間前まで、散歩中に見る薔薇がまだきれいに咲いていたのだけれど、急に寒くなり雪が積もっている。薔薇の詩人の言葉…
2023/12/04 01:19
a short story for 3 Dec. 2023
I opened a book, always laid beside my pillow, to find something nice for today’s post. I bought this book four or …
2023/12/03 10:52
music for 2 Dec 2023
[2] A few minutes ago, the YouTube algorithm reminded me of this soft and calm music. Like the first one, th…
2023/12/02 01:01
a short essay for 1 Dec 2023
[1] Today, I picked up one short essay from random selections by 青空文庫. 「冬の庭」室生犀星 雪は冬の庭に永…
2023/12/01 08:37
もっと見る
タグ
Advent(11)
詩(5)
小説・随筆(4)
音楽(4)
diary(2)
notes(1)
もっと見る