2024年11月に読んだ本
公開 2024/11/30 09:58
最終更新
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『死はすぐそばに』アンソニー・ホロヴィッツ
先々月に買って積んでたホーソーン&ホロヴィッツシリーズ最新作。
美しい住宅地で起こった殺人事件のお話なのだけど、今回の事件はこれまでのシリーズとは異なりホーソーンが過去に取り扱った事件を少しづつ語って聞かせ、それをアンソニーが物語として文字起こししていく形式。
五年前の事件(ホーソーンの話と当時の事件資料をもとにアンソニーが書いた物語)と現在を行き来しながら進行する形式は、『カササギ殺人事件』を彷彿とさせる。
事件の結末をなかなか話してもらえずやきもきするアンソニーに「ググったらすぐに分かるのでは?」と内心思ってしまったが、そこはきちんと考えられてた。
私は浅はかなので「あっ!この二人、名字同じだ!解っちゃった〜〜!」とニマニマしながら読んでた。
シリーズ5作目にしてようやく、じわじわと、ホーソーンという男の輪郭が見えてきた感ある。
探偵バディもので、5作も続いていまだにうっすら険悪なの面白い。
ここまでじっくりやれるのはキャラに依存せずバチクソに面白いミステリ書ける人気作家ならではだな……。
キャラももちろん魅力的なんだけども。
ダドリーもう登場しないのかと思うと惜しい。
『異形の祝祭』芦花公園
先月読んでめちゃくちゃ刺さった芦花公園。
佐々木事務所シリーズ。
就活浪人したコミュ障の女の子がやっと大手食品会社に採用された!と思ったら、そこはやばいカルト宗教団体だった……というお話。
序盤から兄のヤバさが醸し出されてて、ちょっと澤村伊智に似てる(怪異は人間関係の軋轢や心の隙間につけ入る)かな?と思ったけど、こちらはどちらかと言うとお耽美寄りな感じだった。
対怪異の撒き餌にできる程の美青年……ふぅん……。
『漆黒の慕情』芦花公園
佐々木事務所シリーズ2作目。
表紙からして頽廃的でお耽美な予感がにじみ出てて、わくわくしながら手に取る。
片山敏彦の名前は1作目でもちらっと出てきてたので、冒頭の人物リストに名前が載ってて「おっ!」となった。
まともな社会生活を送れないレベルの美青年って何……と思いつつ、好きなイケメン俳優を脳内キャスティングしながら読む。
片山敏彦のキャラがバシバシに立っててもう最高。
度を越した見目の良さに苦しみながら、それでも『普通』に生きたいと願って塾講師として働いてる。女子高生に手を出すような大人を心底軽蔑する当たり前の感覚も持ってる。
それなのに、趣味:ストーキングて。
中身ぐっちゃぐちゃに捻じれてる美青年、最高。
人間というより『人間になりたくて上っ面だけ真似っこしてる人外』という表現がしっくりくる。
日常の範囲内では『普通』の判断が下せるのに、そこからちょっと外れた状況で常人なら絶対取らない選択肢をあっさりと選ぶし、それを異常だとはつゆとも思わない。最高。
その後佐山くんとどうなったのか詳しく教えてください……。
『聖者の落角』芦花公園
佐々木事務所シリーズ3作目。
片山敏彦のことばかり書いたけど『漆黒の慕情』で青山くんもなかなか大変な思いをしたのだった。
正直序盤から「青山くんはそんなことしない」と私の中の信者が叫んでたからネタばらしで安心した。
だけどるみさんを不安にさせたらダメだよ青山くん!!!
この二人はまさに両片思い状態というか、組み合わせが致命的というか。
生い立ちゆえに愛し方愛され方を知らないるみさんもそうだけど、青山くんも青山くんで愛情深すぎて一般的な恋愛関係に発展させるのが難しそうな感ある。
青山くんの愛し方はもうアガペーなのよ。
今のところこれが最新刊なのかぁ……。
今回もめちゃくちゃ不穏な終わり方をしたので続いてくれないと困る。
それにしても、持ち前の美貌だけで怪異と渡り合う片山敏彦おもしろすぎたな。
怪異に「こいつを潰さないとやばい」と思わしめるレベルの美貌……。
先々月に買って積んでたホーソーン&ホロヴィッツシリーズ最新作。
美しい住宅地で起こった殺人事件のお話なのだけど、今回の事件はこれまでのシリーズとは異なりホーソーンが過去に取り扱った事件を少しづつ語って聞かせ、それをアンソニーが物語として文字起こししていく形式。
五年前の事件(ホーソーンの話と当時の事件資料をもとにアンソニーが書いた物語)と現在を行き来しながら進行する形式は、『カササギ殺人事件』を彷彿とさせる。
事件の結末をなかなか話してもらえずやきもきするアンソニーに「ググったらすぐに分かるのでは?」と内心思ってしまったが、そこはきちんと考えられてた。
私は浅はかなので「あっ!この二人、名字同じだ!解っちゃった〜〜!」とニマニマしながら読んでた。
シリーズ5作目にしてようやく、じわじわと、ホーソーンという男の輪郭が見えてきた感ある。
探偵バディもので、5作も続いていまだにうっすら険悪なの面白い。
ここまでじっくりやれるのはキャラに依存せずバチクソに面白いミステリ書ける人気作家ならではだな……。
キャラももちろん魅力的なんだけども。
ダドリーもう登場しないのかと思うと惜しい。
『異形の祝祭』芦花公園
先月読んでめちゃくちゃ刺さった芦花公園。
佐々木事務所シリーズ。
就活浪人したコミュ障の女の子がやっと大手食品会社に採用された!と思ったら、そこはやばいカルト宗教団体だった……というお話。
序盤から兄のヤバさが醸し出されてて、ちょっと澤村伊智に似てる(怪異は人間関係の軋轢や心の隙間につけ入る)かな?と思ったけど、こちらはどちらかと言うとお耽美寄りな感じだった。
対怪異の撒き餌にできる程の美青年……ふぅん……。
『漆黒の慕情』芦花公園
佐々木事務所シリーズ2作目。
表紙からして頽廃的でお耽美な予感がにじみ出てて、わくわくしながら手に取る。
片山敏彦の名前は1作目でもちらっと出てきてたので、冒頭の人物リストに名前が載ってて「おっ!」となった。
まともな社会生活を送れないレベルの美青年って何……と思いつつ、好きなイケメン俳優を脳内キャスティングしながら読む。
片山敏彦のキャラがバシバシに立っててもう最高。
度を越した見目の良さに苦しみながら、それでも『普通』に生きたいと願って塾講師として働いてる。女子高生に手を出すような大人を心底軽蔑する当たり前の感覚も持ってる。
それなのに、趣味:ストーキングて。
中身ぐっちゃぐちゃに捻じれてる美青年、最高。
人間というより『人間になりたくて上っ面だけ真似っこしてる人外』という表現がしっくりくる。
日常の範囲内では『普通』の判断が下せるのに、そこからちょっと外れた状況で常人なら絶対取らない選択肢をあっさりと選ぶし、それを異常だとはつゆとも思わない。最高。
その後佐山くんとどうなったのか詳しく教えてください……。
『聖者の落角』芦花公園
佐々木事務所シリーズ3作目。
片山敏彦のことばかり書いたけど『漆黒の慕情』で青山くんもなかなか大変な思いをしたのだった。
正直序盤から「青山くんはそんなことしない」と私の中の信者が叫んでたからネタばらしで安心した。
だけどるみさんを不安にさせたらダメだよ青山くん!!!
この二人はまさに両片思い状態というか、組み合わせが致命的というか。
生い立ちゆえに愛し方愛され方を知らないるみさんもそうだけど、青山くんも青山くんで愛情深すぎて一般的な恋愛関係に発展させるのが難しそうな感ある。
青山くんの愛し方はもうアガペーなのよ。
今のところこれが最新刊なのかぁ……。
今回もめちゃくちゃ不穏な終わり方をしたので続いてくれないと困る。
それにしても、持ち前の美貌だけで怪異と渡り合う片山敏彦おもしろすぎたな。
怪異に「こいつを潰さないとやばい」と思わしめるレベルの美貌……。