2024年9月に読んだ本
公開 2024/11/24 17:52
最終更新
2024/11/24 18:17
『穢れた聖地巡礼について』背筋
今回も面白かった〜。
発売日、書店の推しっぷりが凄かった。
掲示板やSNSの書き込みに近い文体だから普通の小説に比べると描写が薄めなんだけど、
それがかえって現代人的想像力を刺激するというか。
チャンイケが背負ってる業ってのは、彼も輪廻ホテルで生まれた子ってことでいいのかな?
明言はされてなかったけどわざわざ養子という設定が付いてたってことはそういうことか。
2回目読まないと分からんな。
『口に関するアンケート』背筋
何年前に買ったのかも覚えてないKindleの白黒画面で読んでたので、
「文字が薄いところがあるな〜そろそろ買い替え時かな」くらいにしか思ってなかった。
せめてスマホで読めばよかった……とちょっと反省。
『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』松岡圭祐
シャーロック・ホームズが好きだ。
恥ずかしながら聖典を読んだのはほんの数年前のことなんだけど、
それからというものパスティーシュを色々と読んできた。
それらの作品群を漁るうちにこの『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』を知った。
タイトルからしてめちゃくちゃ面白そうで、気になってはいたのだけど
なかなか本屋で見かけることはなく……いつかチャンスがあれば、と思ってた。
それがこの度めでたく文庫で復刊!!
今まで絶版だったの? とにかく入手しづらかったみたいだったのだけど、
手に取りやすい角川文庫で刊行された〜!!嬉しい!!
ライヘンバッハの滝でモリアーティ教授と相討ったはずのホームズが、
密かに生き延びて日本に渡っていたら……という話。
実は少年時代にロンドンに来ていた伊藤博文と知り合いになっていて、
初代内閣総理大臣となった彼と日本で再会し、ロシア皇太子襲撃事件の謎に挑む。
「言うほど対決してなくないか!?」というおなじみのタイトル詐欺なんだけど、
キャッチーで面白いからつい手に取ってしまうんだよな……。
ホームズと伊藤博文の共闘展開といい、日本を揺るがすどでかい謎といい、
犯人たちの意外な狙いといい、ノンストップで面白い。
聖典と日本史にちょっとでも触れてたらニヤリとできる小ネタもたくさんある。
相棒ワトソンの出番はほぼない代わりに、『兄弟』がテーマの一つになっているので、
兄マイクロフトとの関係がしっかり書き込まれてるのも魅力でした。
今まで読んできたパスティーシュの中で一、二を争うレベルで面白かった。
復刊感謝!
『続シャーロック・ホームズ対伊藤博文』松岡圭祐
当然続編も読むよね。
しかも今回はホームズとワトソンのコンビで再び日本を冒険するらしい。
やっぱり名探偵の相棒はワトソンでなくちゃね!
……とわくわくしながら読み始めたら、序盤はけっこう辛かった。
五十五歳になったホームズは知力体力の衰えをひしひしと実感し、
過去の推理が見当違いだったと最新科学で指摘され、探偵業を辞めて隠遁生活を送る。
妻子持ちになった相棒ワトソンは、独身のホームズと何とも言えず噛み合わない。
共に221Bで暮らしていた楽しい日々があったからこそ、
今の生き方をお互いに理解しあえないことが寂しく苦しい……。
十年ぶりに再会した友人と価値観が合わなくなってしまった経験は私にもあるし、
それがお互い親友として認めあった相手だと尚のこと辛いよな……。
でも奥さんも悪くないんだよなぁ。
あの時代に一家の長が家庭も仕事も放り出して、
船で片道一ヶ月かかる極東の島国に行きたいって言いだしたら誰だって反対する。
誰のことも責められない、むしろ自分の意固地な生き方に問題があるのでは?
とさえ思えてしまうからこそ序盤のホームズの孤独っぷりが読んでてしんどい。
と色々書いたけど、そんな始まり方をしつつもワトソンとのバディものとして
やっぱりものすごく面白いので読んでほしい。
終盤の大捕り物では五十も後半に差し掛かった二人(+α)が
ゼェゼェ言いながらアクションしてるのがちょっとかわいい。
今回も面白かった〜。
発売日、書店の推しっぷりが凄かった。
掲示板やSNSの書き込みに近い文体だから普通の小説に比べると描写が薄めなんだけど、
それがかえって現代人的想像力を刺激するというか。
チャンイケが背負ってる業ってのは、彼も輪廻ホテルで生まれた子ってことでいいのかな?
明言はされてなかったけどわざわざ養子という設定が付いてたってことはそういうことか。
2回目読まないと分からんな。
『口に関するアンケート』背筋
何年前に買ったのかも覚えてないKindleの白黒画面で読んでたので、
「文字が薄いところがあるな〜そろそろ買い替え時かな」くらいにしか思ってなかった。
せめてスマホで読めばよかった……とちょっと反省。
『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』松岡圭祐
シャーロック・ホームズが好きだ。
恥ずかしながら聖典を読んだのはほんの数年前のことなんだけど、
それからというものパスティーシュを色々と読んできた。
それらの作品群を漁るうちにこの『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』を知った。
タイトルからしてめちゃくちゃ面白そうで、気になってはいたのだけど
なかなか本屋で見かけることはなく……いつかチャンスがあれば、と思ってた。
それがこの度めでたく文庫で復刊!!
今まで絶版だったの? とにかく入手しづらかったみたいだったのだけど、
手に取りやすい角川文庫で刊行された〜!!嬉しい!!
ライヘンバッハの滝でモリアーティ教授と相討ったはずのホームズが、
密かに生き延びて日本に渡っていたら……という話。
実は少年時代にロンドンに来ていた伊藤博文と知り合いになっていて、
初代内閣総理大臣となった彼と日本で再会し、ロシア皇太子襲撃事件の謎に挑む。
「言うほど対決してなくないか!?」というおなじみのタイトル詐欺なんだけど、
キャッチーで面白いからつい手に取ってしまうんだよな……。
ホームズと伊藤博文の共闘展開といい、日本を揺るがすどでかい謎といい、
犯人たちの意外な狙いといい、ノンストップで面白い。
聖典と日本史にちょっとでも触れてたらニヤリとできる小ネタもたくさんある。
相棒ワトソンの出番はほぼない代わりに、『兄弟』がテーマの一つになっているので、
兄マイクロフトとの関係がしっかり書き込まれてるのも魅力でした。
今まで読んできたパスティーシュの中で一、二を争うレベルで面白かった。
復刊感謝!
『続シャーロック・ホームズ対伊藤博文』松岡圭祐
当然続編も読むよね。
しかも今回はホームズとワトソンのコンビで再び日本を冒険するらしい。
やっぱり名探偵の相棒はワトソンでなくちゃね!
……とわくわくしながら読み始めたら、序盤はけっこう辛かった。
五十五歳になったホームズは知力体力の衰えをひしひしと実感し、
過去の推理が見当違いだったと最新科学で指摘され、探偵業を辞めて隠遁生活を送る。
妻子持ちになった相棒ワトソンは、独身のホームズと何とも言えず噛み合わない。
共に221Bで暮らしていた楽しい日々があったからこそ、
今の生き方をお互いに理解しあえないことが寂しく苦しい……。
十年ぶりに再会した友人と価値観が合わなくなってしまった経験は私にもあるし、
それがお互い親友として認めあった相手だと尚のこと辛いよな……。
でも奥さんも悪くないんだよなぁ。
あの時代に一家の長が家庭も仕事も放り出して、
船で片道一ヶ月かかる極東の島国に行きたいって言いだしたら誰だって反対する。
誰のことも責められない、むしろ自分の意固地な生き方に問題があるのでは?
とさえ思えてしまうからこそ序盤のホームズの孤独っぷりが読んでてしんどい。
と色々書いたけど、そんな始まり方をしつつもワトソンとのバディものとして
やっぱりものすごく面白いので読んでほしい。
終盤の大捕り物では五十も後半に差し掛かった二人(+α)が
ゼェゼェ言いながらアクションしてるのがちょっとかわいい。